高機能素材 Week
2025年11月12日(水)~14日(金)
幕張メッセ

ハリマ化成グループは、松から得られる松やに(ロジン)を原料としたバイオマス材料を中心に新製品を披露する。同社は、1947年に創業以来、松由来の成分を用いた化学素材の開発に注力し、パインケミカル業界を支えてきた。

ロジンをベースにした新素材を出展

今回の展示会では、ロジンをベースにした環境配慮型製品を3つ出展する。中でも、ゴム用添加剤と紙素材用水系バリアコート剤は既にサンプルワークが進行中であり、顧客への提案を開始している。アスファルト用添加剤に関しては、11月よりサンプル提供が始まる予定。天然素材である「松」から得られる成分を使ったこれらの製品は、石油由来素材の代替品として普及させ、環境問題に応えていく。

ロジンでグローバル展開

同社は国内でもロジンを扱う数少ない企業の一つであり、その技術力は高く評価されている。さらに、パルプを製造する際に副生する粗トール油を蒸留する同社の工場には、日本唯一のトール油精留プラントを有しており、国内トールロジンの100%をつくる。また、国内以外では、ヨーロッパ、オセアニア、南米にもロジンを製造する拠点がある。現在、世界12か国に事業展開している。

展示会への期待

今回の出展は、技術力を広く知らしめる機会と捉えており、主力のバイオマス材料のほか、ライフサイエンス材料、二次電池用材料、機能性材料を展示する。同社の谷中一朗氏(専務取締役 兼 専務執行役員 研究開発カンパニー長)は「長年培ってきた技術の可能性を広げ、新製品・技術を開発することで、市場のニーズに確実に応えるとともに、事業の更なる成長を目指していきたい」と語る。(文・落合平八郎広報事務所)


【会社概要】

会社名:ハリマ化成グループ株式会社
代表者:代表取締役社長 長谷川 吉弘
設立年:1947年11月  
業務内容:松から得られるロジン(松やに)、脂肪酸、テレピン油などを使って
化学素材を製造・販売

ホームページ:https://www.harima.co.jp/

 


松から得られる成分を使って化学素材をつくるハリマ化成グループ。
環境にやさしい製品・技術で、75年以上パインケミカル業界を支え続けてきた。

基幹工場の兵庫県加古川製造所には、各種工場、中央研究所などがあり、国内従業員の半数が所属している。また、一般の方でも参加できる見学ツアーを年中開催しており、ものづくりの魅力を伝える機会を設けている。見学中に楽しめるマリーゴールド園(約2,000㎡)は、多くの方から元気が出るスポットとして評価され、地域との交流の場として活用されている 。