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秘密計算技術を活用
EAGLYS(イーグリス)株式会社の提供する「EAGLYS ALCHEMISTA」(イーグリス・アルケミスタ)は、秘密計算技術を活用し、企業間のすり合わせ開発を革新する次世代のマテリアルズ・インフォマティクスソリューションである。この技術により、サプライヤーとバイヤーの間でデータを暗号化したまま結合し、相手のデータを閲覧することなくAIモデルを生成することが可能である。この仕組みにより、すり合わせ開発にかかるコミュニケーションコストが大幅に削減され、材料開発のスピードが飛躍的に向上することが期待できる。展示会としては初の出展になる。
競合他社との差別化と技術の独自性
EAGLYSの強みは、秘密計算技術をコアに据えた唯一無二のソリューションを提供している点にある。競合他社も同様の技術に取り組んでいるところもあるが、EAGLYS ALCHEMISTAのように商業化されている製品は他に見当たらない。特に、企業間で安全かつ効率的にデータを共有しながら開発を進めることを実現する唯一の手段である。
データ活用の課題と秘密計算の利点
化学分野における実験データの増加は、AIモデルの精度向上に不可欠である。しかし、実験データの取得にはコストがかかるため、単一の企業がすべてのデータを揃えるのは難しい。この課題を解決するために、EAGLYSは秘密計算技術を活用し、複数の企業のデータを統合して利用することで、より精度の高いAIモデルを構築するアプローチを提案している。この技術により、データの共有と活用がより効率的に行われるのである。
今後の展望
EAGLYSは2024年12月に、大塚化学との共同プロジェクトの成果を発表する予定であり、次世代の材料開発に向けた技術の進化が期待されている。また、11月にはEAGLYS ALCHEMISTAの新バージョン「Version 2」をリリースする計画があり、同社 プロダクト ヴァイスプレジデント 阿須間 麗さんは「さらに高速で安全なマテリアルズ・インフォマティクスソリューションを提供していきたい」と意気込みを語る。これらの発表は、EAGLYSが次世代の材料開発の基盤を提供する大きな一歩となるであろう。(文・写真:落合平八郎広報事務所)
【会社概要】
会社名:EAGLYS株式会社
代表者:代表取締役社長 今林広樹
設立年:2016年12月
業務内容:「秘密計算を中心としたセキュアコンピューティング技術」を生かしたデータセキュリティ/データ利活用サービス
ホームページ:https://eaglys.co.jp/
EAGLYS ALCHEMISTA(イーグリス・アルケミスタ)は化学品開発に関わる機微なデータを「秘匿化したまま」企業間連携が可能
「秘密計算」を利用して企業間でデータを暗号化したまま計算できる
EAGLYS株式会社
プロダクト ヴァイスプレジデント
阿須間 麗さん