高機能素材 Week
2025年11月12日(水)~14日(金)
幕張メッセ

主力製品「モールドロック®」を出展

センチュリーイノヴェーション株式会社が展示会で出展する卓上射出成形機「モールドロック®」は、従来の大型射出成形機に匹敵する性能を持ちながら、省スペースで非常に効率的な製品である。最大70ccまで吐出可能な世界初の樹脂溶融方式を採用。樹脂を完全溶融するため、ヒケやソリ、ボイド、ウエルドラインを防ぎ、極めて品質の良い成形が可能である。また、家庭用100V電源で運用できる点も大きな特長である。同社担当者は、「従来の射出成形機と同等の性能を持ちながら、オフィスの机の上でも使えるコンパクトさが画期的」と語っている。

樹脂型の活用でバランスの取れたQCDを実現

「モールドロック®」の低圧成形を活かして、さまざまな樹脂型での成形が可能となったことで、試作サイクルを大きく短縮。型作成や成形での開発コストがダウンすることで、トライ&エラーが可能なアジャイル開発が実現できる。
これにより、バランスの取れたQCDを実現し、日本企業の研究開発の活性化やモノづくりの変革に貢献している。

アルミニウム並みの強度を実現

「モールドロック®」の最大の特長は、スクリューを使用しない独自の完全溶融方式にある。この技術により、長繊維強化樹脂が樹脂溶融時に樹脂に含まれているガラス繊維や炭素繊維が折れたり、切断されることが少ないため、成形された樹脂の強度が飛躍的に向上する。成形された部品の強度はアルミニウム金属に匹敵し、軽量化と耐久性が両立される。

活用事例

「モールドロック®」は、自動車業界や家電業界を中心に、軽量化やコスト削減を目的とした部品製造に広く活用されている。また、「モールドロック®」は試作から小ロット生産まで一貫して対応できるため、迅速な製品開発を可能にしている。さらに、ロボットアームに組み込んで自動化し、効率的な生産ラインを構築することも可能である。これにより、企業は必要な時に必要な量だけ部品を生産する柔軟な製造体制を構築できる。

この製品にかける期待

今回の展示会について、同社担当者は「省スペース・省エネで、品質のよい製品を提供できる射出成形機で日本のモノづくりに貢献したい」としている。(文・落合平八郎広報事務所)


【会社概要】

会社名:センチュリーイノヴェーション株式会社
代表者:代表取締役社長 浅霧 敦生
設立年:2011年1月
業務内容: 自動車・カーエレクトロニクス関連製品の開発・販売、航空・宇宙業界向け関連製品の開発・販売など
ホームページ:https://www.centinno.co.jp/


世界初の樹脂溶融方式(同社特許技術)を実用化。樹脂本来の特性を活かした多様な成形を可能にする。

ポリプロピレンを。230℃で従来成形機(左)、モードロック(右)によってそれぞれ成形しその断面を観察。従来成形機では樹脂が十分に溶融できていない部分があるが、一方モールドロックの方では完全に樹脂が溶融していることがわかる。

モールドロック®が切り拓く未来を語る
朝霧さん