リサイクル(recycle)とは?
リユースとの違いや3Rの意味も詳しく解説!
カーボンニュートラルの実現に向け、社会全体で様々な取り組みが実施されている昨今、リサイクル(recycle)に関心をお持ちの方もいるのではないでしょうか。リサイクルを実施すれば、ゴミとして燃やすよりも温室効果ガス(CO2(二酸化炭素)など)の排出量を抑制できるので積極的に取り組みましょう。
本記事では、リサイクルに関して詳しく解説します。リユースとの違いや、3Rの意味、リサイクル方法、関連法令もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
リサイクル(Recycle)とは
リサイクル(Recycle)とは、廃棄物を原材料やエネルギー源として有効利用することです。例えば、牛乳パックやダンボールなどを回収し、トイレットペーパーや新聞紙の原材料として用いるケースが挙げられます。
ゴミを燃やす量や埋め立てる量が減少し、温室効果ガス(CO2(二酸化炭素)など)の排出量を抑制できるので、積極的にリサイクルに取り組むと良いでしょう。
リサイクルとリユース(Reuse)の違い
リサイクルに関心をお持ちの方は、「リユース」という単語も見聞きしたことがあるかもしれません。リユース(Reuse)とは、使用済みの製品や部品を、そのまま再利用することです。具体例としては、ビール瓶や一升瓶などを洗浄し、何度も繰り返し使用するケースが挙げられます。また、着なくなった服などをフリーマーケットに出品して販売することも、リユースの一種です。
リサイクルの場合は加工したり、エネルギーを取り出したりするのに対し、リユースでは極力そのままの形で再利用する点が異なります。
リサイクル・リユース・リデュースをまとめて「3R」と表現する
リサイクル(Recycle)・リユース(Reuse)・リデュース(Reduce)をまとめて「3R」と表現します。リデュースとは、ゴミ(廃棄物)の発生量や資源の使用量を減らすことです。耐久性の高い製品を提供することや、製品寿命延長につながるメンテナンス体制の構築も、リデュースに含まれます。
後述する「循環型社会形成推進基本法」では、リサイクルやリユースに比べてリデュースの優先順位が高いことを把握しておきましょう。
上記にリフューズ(Refuse)も加えて、「4R」と表現する場合もあります。リフューズとは、消費者が不要な商品の購入を避けたり、レジ袋や包装紙などを断ったりすることです。
RX Japanが主催する展示会「リサイクルテック ジャパン」では、リサイクル関連の技術・支援サービスが一堂に集結します。リサイクルに取り組んでいて、技術・支援サービスをお探しの方におすすめです。
リサイクルは3つの方法に大別される
リサイクルには、多種多様な方法がありますが、以下に示す3つの種類に大別されます。それぞれの特長を踏まえて、適切なリサイクル方法を選択しましょう。
- マテリアルリサイクル
- ケミカルリサイクル
- サーマルリサイクル
各方法に関して詳しく説明します。
マテリアルリサイクル
マテリアルリサイクルとは、回収した廃棄物をそのまま原材料として利用する手法です。具体例としては、プラスチックを回収し、コンテナや公園のベンチ、フェンスなどに加工するケースが挙げられます。
なお、再利用の過程で異物が混入し、リサイクルを重ねると品質が劣化するため、用途が限定される点にご留意ください。多くの製品は複数の素材で構成されており、分離しにくいことも課題です。
ケミカルリサイクル
ケミカルリサイクルとは、化学反応によって化学製品の原料を作る手法です。具体例としては、使用済みプラスチックをオイルやアルコール、ガスに変換し、再びプラスチックを生産するケースが挙げられます。マテリアルリサイクルで対応できない廃棄物であっても、化学的に分解し、原料に再生可能な場合があり、品質劣化の問題もありません。
化石原料(石油)ではなく、廃棄物(使用済みプラスチックなど)を原材料として用いるため、カーボンニュートラル実現に役立ちます。化学産業はあらゆる産業に素材を提供しているため、ケミカルリサイクルの推進が重要です。
サーマルリサイクル
サーマルリサイクルとは、廃棄物を焼却し、発生する熱エネルギーを回収して発電や温水供給などに利用する手法です。なお、焼却すると、新たな炭素原料としては使用できません。加えて、焼却時にCO2が排出される点にもご留意ください。
ただし、マテリアルリサイクルを繰り返した後でも熱エネルギーを取り出せる点が、サーマルリサイクルのメリットとして挙げられます。
「リサイクルテック ジャパン」は、リサイクル関連の技術・支援サービスが一堂に集結する展示会です。マテリアルリサイクルやケミカルリサイクル、サーマルリサイクルに関する技術・支援サービスも展示されるので、技術・支援サービスをお探しの方におすすめです。
リサイクル資源の回収方法
事業活動に伴って排出される廃棄物のうち、「産業廃棄物」に区分されるものを下表にまとめました。
業種に関係なく、産業廃棄物として取り扱う必要があるもの |
輸入された廃棄物、燃え殻、汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリ、廃プラスチック類、ゴムくず、金属くず、ガラスくず・陶磁器くず、鉱さい、がれき類、ダスト類、産業廃棄物を処分するために処理したもの |
指定業種のみ、産業廃棄物として取り扱う必要があるもの |
紙くず、木くず、繊維くず、動植物性残さ、家畜ふん尿、家畜の死体 |
産業廃棄物以外の廃棄物は、「一般廃棄物」に区分されます。詳細は、環境省の「一般廃棄物・産業廃棄物の区分について」などでご確認ください。
一般廃棄物には、家庭から排出されるゴミも含まれます。家庭ゴミは各自治体のルールに基づいて回収されますが、事業系一般廃棄物は事業者が自らの責任で、リサイクル資源などとして処理しなければいけません。具体的には、処理施設へ自ら持ち込むか、廃棄物処理業者に回収を依頼する必要があります。
産業廃棄物に関しても、事業者が自らの責任で処理してください。なお、一般廃棄物と異なり、「産業廃棄物処理基準」を遵守し、廃棄物の運搬または処分を委託する場合は、マニフェスト(産業廃棄物管理票)を作成して最終的な処理が完了するまで確認しなければいけません。
リサイクルに関する基本ルール「循環型社会形成推進基本法」
リサイクルの基本ルールとして「循環型社会形成推進基本法」が制定され、2000年6月2日に公布されました。なお、個別分野の具体的なルールは、家電リサイクル法や建設リサイクル法、廃棄物処理法、再生資源利用促進法などで定められています。
以下は、循環型社会形成推進基本法で定められている廃棄物の取り扱いに関する優先順位です。
- 発生抑制(リデュース)
- 再使用(リユース)
- 再生利用(マテリアルリサイクルなど)
- 熱回収(サーマルリサイクル)
- 適正処分
リサイクルに取り組んでいる方は、技術に加えて、法制度に関しても把握しておきましょう。
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