「進化の著しいプラスチックリサイクルで顧客のソリューションになる」。
総合資源化リサイクル企業であるJ&T環境だからこそできるソリューションとは

2025年11月に幕張メッセで開催するリサイクルの展示会「リサイクルテック ジャパン」。

今回は、出展社であるJ&T環境株式会社 営業本部 マテリアルリサイクル営業部長の菊池利行氏、同部 プロダクト営業室長の黒田勇樹氏に話をうかがう。同社が手掛ける幅広いリサイクル、そしてリサイクルテック ジャパンで重点的に取り上げるプラスチックリサイクルについて、聞いた。

【展示会情報】

リサイクル テック ジャパン -リサイクルの革新技術・エコシステム構築展-

<東京展>会期:2026年9月30日(水)~10月2日(金)会場:幕張メッセ      

<大阪展>会期:2026年5月13日(水)~15日(金)会場:インテックス大阪


鉄鋼スラグ、食品、発電、プラスチックと多様なリサイクルを実施

J&T環境は、鉄鋼やエンジニアリング分野の企業集団であるJFEグループに属する企業だ。そのため、鉄鋼生産における発生物のリサイクルが、出発点となっている。

「JFEスチールの源流の一つである日本鋼管(NKK)の廃棄物を取り扱う企業として、1970〜1980年代に発足した3社がJ&T環境の起源となります。それらが1996年に合併し、前身のエヌケー環境という会社になりました。高炉で製鉄をする際、『スラグ』という不純物が生じます。スラグは、きちんと管理をしなければ環境に悪影響を与えてしまうリスクがある半面、土木材料などとして再利用が可能です。J&T環境は、このスラグの取り扱い、リサイクル等からスタートした会社です。」(黒田氏)

【写真】J&T環境の黒田勇樹マテリアルリサイクル営業部プロダクト営業室長

現在のJ&T環境はスラグだけにとどまらず、食品リサイクルやリサイクルテック ジャパンで大きく取り上げるプラスチックリサイクルなど、多様な素材、製品の再生を行う。

こうした着手する分野の広さは、社名にも表れている。J&Tの「J」はJFEを指すもの。一方、「T」は東京電力のTなのだという。つまり、電気と関係する事業も行っている。

「東京電力が立ち上げた東京臨海リサイクルパワーという企業が2019年にJFE環境(J&T環境の前身)と合併。これにより、J&T環境という社名になりました。東京臨海リサイクルパワーは、廃棄物を焼却し発電するリサイクルをしており、現在も『東京臨海エコクリーン』という名前の施設として稼働中です。」(菊池氏)

前述のように、2025年11月のリサイクルテック ジャパン 東京展でJ&T環境はプラスチックリサイクルを中心とした自社のソリューションを紹介する。

しかし、ここで読者は疑問が浮かぶのではないだろうか。なぜ鉄鋼メーカーのグループ企業であるJ&T環境がプラスチックリサイクルを行っているのか、という疑問だ。

「当社がプラスチックリサイクル事業を始めたのは製鉄向け高炉還元剤用途がスタートです。高炉還元剤とは鉄鉱石から鉄を取り出す高炉での還元工程で利用する原料です。高炉還元は元来コークスが使われていましたが、廃プラスチックも同じように還元効果を得られることからコークス代替として利用できます。こうした背景から、J&T環境はプラスチックリサイクル事業を行うようになりました。また現在ではそれ以外のリサイクル手法も含め取り組んでおります。」(黒田氏)

【出展製品の一部をご紹介】

総合プラスチックリサイクル(Jサーキュラーシステム)
詳細はこちら パンフレットはこちら

RPF(ケミカルリサイクル・製鋼副資材原料)
詳細はこちら


手掛ける多様なリサイクルと会社を周知するための展示会に

J&T環境が手掛けるプラスチックリサイクルは、総量にして年間18万トンに上る。

「私たちのお客様には、自治体、事業系一般廃棄物や産業廃棄物を排出する事業者、同業のリサイクラーなどさまざまな立場の企業、組織があります。こうした中で自社の強みと自認しているのは、さまざまな方法でリサイクルを行える点です。プラスチックリサイクルでいえば、マテリアルリサイクルもケミカルリサイクルも行っています。ご要望や状況に合わせた適切なリサイクル方法を提案できるのが、多くのお客様にJ&T環境が受け入れられている理由だと考えています。」(菊池氏)

【写真】J&T環境の菊池利行マテリアルリサイクル営業部長

マテリアルリサイクルとケミカルリサイクルについては、J&T環境の強みを交えながら黒田氏が次のように説明を続ける。

「マテリアルリサイクルとは、プラスチックからプラスチックとして利用する物理的なリサイクル手法です。プラスチックをマテリアルリサイクルする場合は、廃棄物を破砕・洗浄後、フレークやペレットの形状にして原料に戻しプラスチック材料として利用しています。J&T環境ではマテリアルリサイクルとして、ペットボトルリサイクル(使用済みペットボトルをペットボトル戻す)、家庭から排出される廃棄プラスチックリサイクル(廃プラスチックを物流で利用するパレットにする)を行っております。一方、ケミカルリサイクルはプラスチックを他の化学物質に転換して再利用するリサイクル手法です。J&T環境ではケミカルリサイクルとして、前述の高炉還元剤、ガス化、コークス炉化学原料化を行っております。このように様々なリサイクル手法を通じたトータルソリューションを担えるのが、J&T環境の強みだと考えています。プラスチックリサイクルでお悩みの型は、ぜひリサイクルテック ジャパンで弊社ブースにお越しいただきたいです。」(黒田氏)

【出展製品の一部をご紹介】

ペットボトルリサイクル(BtoBリサイクル)
詳細はこちら

再生プラスチックリサイクルパレット RS140
詳細はこちら

インタビューの最後、リサイクルテック ジャパンに期待することは、と聞くと次のコメントが返ってきた。

「廃棄物処理といえばJ&T環境といわれるくらい、知名度を高めていきたいと考えています。リサイクルテック ジャパンが、その実現のきっかけになればとの期待を持っています」(黒田氏)

リサイクルテック ジャパンには、リサイクル機械・設備、再生材料、リサイクラー、コンサルタント、DX技術などが出展し、同じようにリサイクルへの志を持った企業や団体が集結する。併催するセミナーでは、「資源循環の最前線」や「Car to Carの取り組み」「プラスチック、電池、太陽光パネルのリサイクル」「ケミカルリサイクルの社会実装」など多数の講演が無料で聴講できる。リサイクルの技術革新を促進するとともに、材料メーカー、物流、小売、リサイクラー、産廃事業者、自治体など様々なパートナーとの絶好の出会いの場となる「リサイクルテック ジャパン」へ、ぜひ来場・出展をご検討いただきたい。

【展示会情報】

リサイクル テック ジャパン -リサイクルの革新技術・エコシステム構築展-

<東京展>会期:2026年9月30日(水)~10月2日(金)会場:幕張メッセ      

<大阪展>会期:2026年5月13日(水)~15日(金)会場:インテックス大阪


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