「リサイクルテック ジャパン」が初開催!
大阪から会場の模様をレポート

「リサイクルテック ジャパン[大阪]」が2025年5月14日(水)〜16日(金)、インテックス大阪で開かれました 。これがリサイクルテック ジャパンとして初めての開催となります。

同時開催には「高機能素材Week」「Photonix」「ネプコンジャパン」「Factory Innovation Week」といった4つの展示会があり、すべてを合わると610社が出展。これは過去最大の規模なります。

初回のリサイクルテック ジャパンはどのような展示会となったのか、お伝えします。(文:藤麻 迪)

【展示会情報】

リサイクル テック ジャパン -リサイクルの革新技術・エコシステム構築展-

<東京展>会期:2025年11月12日(水)~14日(金)会場:幕張メッセ      

<大阪展>会期:2026年5月13日(水)~15日(金)会場:インテックス大阪


リサイクルテック ジャパンにはどのような出展社がいた?

リサイクルテック ジャパン[大阪]を開催したインテックス大阪は、総展示面積が7万平方メートルの展示会場です。近畿以外の方にも規模をイメージしていただくため、近い広さの他の展示会場を挙げると、幕張メッセ(千葉県千葉市)の総展示面積は7万5000平方メートル、AICHI SKY EXPO(愛知国際展示会議場)の総展示面積は5万平方メートルとなっています。いかに広いか、ご理解いただけるのではないでしょうか。

インテックス大阪の中で、リサイクルテック ジャパンは2号館で展示とカンファレンスを開催。初開催ということで、同時開催の他の展示と比べると決して広いというわけではないものの、注目の出展社が見られ、これからますます発展していくことが実感できました。

一例として、水や金属・セラミックといった材料の評価を請け負う株式会社クリアライズのブースを見てみましょう。リサイクル関連の事業でも、再生プラスチックの評価を行っています。

また近年、注目を集める二酸化炭素の直接回収・カーボンリサイクルの分野では、回収時に使う吸着剤の性能を評価。このように、リサイクルを側面から支えつつも不可欠である企業です。

なお、クリアライズは茨城県に所在します。今回、同社は大阪の展示会に初出展ということで、エリア外の販路開拓に展示会がツールの一つとして活用されているとわかります。実際、ブースにもさまざまな方が訪れていました。

クリアライズのブース

 

一方、大阪市と公益財団法人大阪産業局が中心となり、「GLOBAL-Tex 2025 」と銘打たれた市内の企業が合同出展するブースもありました。インテックス大阪の近くでは、2025年大阪・関西万博が開催中。この万博が世界からさまざまな人が訪れるのと同様、自分たちも海外へ踏み出そうという企業の集合が、GLOBAL-Tex 2025のコンセプトです。

具体的な企業を見ると、クラレのグループ会社であるクラレプラスチックス株式会社は、製造工程で発生する不要となった塩化ビニール材料を再生させ、ターポリンというシート材料をつくっています。また、工業糸メーカーの永井撚糸株式会社は、バイオマス由来の繊維素材を展示。こちら厳密なリサイクルではないものの、同様に環境対応した材料や製品は他のブースでも多々見られました。

GLOBAL-Tex 2025のブース


出展社にとって「セレンディピティ」にもつながる展示会

リサイクル関連の出展社は、リサイクルテック ジャパンだけでなく同時開催の展示会にも存在しました。

その一つが、東洋紡、シオノギファーマ、ヤマトボックスチャーターなど6社によるコンソーシアムである「資源循環プロジェクト」。高機能素材Weekへの出展です。

運送する荷物にラベルを貼り付けますが、その台紙部分は廃棄されており、面積でいうと東京ドーム3万個分にもなります。こうした課題を解決するため、企業の垣根を越え、リサイクル可能な台紙をつくり実際に再利用が行われています。

資源循環プロジェクトのブース

高機能素材Weekはリサイクルだけでなく前述のようなバイオマス素材など、機能性や価値を付加した素材とそのメーカー・商社などが集う展示会です。それに加え、今回は半導体や生産技術関連の展示があるネプコンジャパン、Factory Innovation Weekも同時開催していました。

これはどういうことかというと、出展社にとって普段は縁をつくるのが難しい、あるいは、想像していなかったような来場者とめぐり会える可能性があるということです。昨今、「セレンディピティ」(予期せぬ出会い)という言葉をマーケティングの世界でも聞くようになりましたが、それを実現できるチャンスがあるのです。

一方、展示会の中では業界トレンドのカンファレンスが全120講演開催され、そのうちリサイクルに関する講演は15講演開催されました。第一線で活躍する人々が話をするわけであり、それを目的にした来場者とも出会える機会が生まれます。

2025年05月16日(金)14:00 ~14:45 一般社団法人SusPla会長の石塚勝一氏のセッションでは「再生プラスチックの近況と一般社団法人SusPlaの目的について」語られました。


まとめ|次回は11月、幕張メッセで開催!

5月のリサイクルテック ジャパンは、初めての開催ながらたしかな力をもった出展社とたくさんの来場者にお越しいただき、大いに盛り上がりました。

次回のリサイクルテック ジャパンは[東京展]として2025年11月12日(水)〜14日(金)、幕張メッセで開催。すでに出展のお問い合わせ、さらに出展を決定した企業が多数いらっしゃいます。11月の出展を検討されているならば、よいスペースを確保するためにもお早めにRX Japanへお問い合わせください。

【展示会情報】

リサイクル テック ジャパン -リサイクルの革新技術・エコシステム構築展-

<東京展>会期:2025年11月12日(水)~14日(金)会場:幕張メッセ      

<大阪展>会期:2026年5月13日(水)~15日(金)会場:インテックス大阪


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「リサイクルテック ジャパン」が初開催!大阪から会場の模様をレポート リサイクルテック ジャパンが2025年5月14〜16日、インテックス大阪で初の開催。どのような出展社がいたのか、同時開催の展示会の模様、またリサイクルテック ジャパンに出展することのメリットを取り上げます。
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